ベトナムホーチミン進出の準備：労働許可証・ビザについて

2020-06-16

前回に続き、ホーチミンでの立ち上げ準備に関するお問い合わせでご質問が多い事項から書いていきたいと思いますが、今回は働かれる方の労働許可証やビザの準備についてです。

2020年6月現在は新しいビザの発行がまだ停まっておりますが、発行が再開された際のご参考と下さい。

まず基本的なところになりますが、他の国と異なるのがベトナムでは労働許可証とビザは異なるものと言うことです。

それぞれ手続きをして取得する必要があります。

労働許可証とは、ベトナムでの就労を認める許可証で、ベトナムで働かれる外国人に取得が義務付けられています。

該当する方は、労働許可証免除という手続きもあります。

労働許可証や免除承認では、発行されますと2年の労働が許可されます。

各市、省の労働局もしくは工業団地管理員会、輸出加工区管理員会、ハイテクパーク管理員会が発行しており、労働許可証か免除承認証を取得する必要があります。

一方ビザは、入国、滞在を許可する証明書となります。

ビザは、ベトナム入国前までに必要になっており、インビテーションレター（招待する企業がビザ受給者の身元を保証した証明書、入国許可証）を発行窓口に持って行くと発行される仕組みになっています。

発行窓口は①到着したベトナムの国際空港②各国のベトナム大使館③陸路国境になります。

インビテーションレターは弊社のような代理店で取得ができますが、30日までの観光滞在なら個人での登録も可能になっています。

また日本国籍の方は最終入国日から30日以上経過していて、パスポート残存期間が6ヶ月以上ある場合、15日以内までビザ免除で入国、滞在ができます。

入国前（ベトナム国外）で取得できるビザの期限は、ビザの種類で異なり一般的に3ヶ月までがほとんどとなっております。（ビザは1ヶ月から最大で約12ヶ月となっています。）

発行者は入国管理局になります。

労働許可証を持っている場合にも、滞在をする為にはビザが必要ということになります。

労働許可証を取得された場合でもビザはベトナム国外で1ヶ月~最大で12ヶ月までしか取得できませベトナム入国後に労働許可証と同じ約2年間のレジデンスカードを取得することが可能になります。

レジデンスカードはベトナム国内の身分証明書を兼ねた2年間のマルチビザです。

1年までがビザ、1年以上がレジデンスカードとなっている為、3ヶ月ビザで入国し、入国後にレジデンスカードを取得するのが今の一般的なやり方となっております。

労働許可証の申請書の作成と申請に必要な書類の準備は、日本にいる間に行うことになります。

労働許可証は就労までに必要とされております。

その為取得後に渡越が本来となりますが、実務としては、来られてから申請ということも正直少なくありません。

労働許可証のカテゴリーは管理者、専門家、技術者の3つです。

管理者、専門家、技術者を表す書類がそれぞれ異なりますので少し注意が必要です。

申請書作成及び申請に必要な書類

ライセンス（IRC、ERC、駐在員事務所）のコピーベトナム公証

パスポートの全ページコピーベトナム公証

申請書

健康診断

写真4×6

無犯罪証明書

管理者、専門家、技術者を表す書類

　管理者：任命書+実務経験証明書

　専門家：大学卒業証明書+3年以上の勤務証明か専門家証明

　技術者：3年以上の勤務証明か1年以上のトレーニング証明

※免除申請になる場合は健康診断、無犯罪証明が不要です。

このうち無犯罪証明と管理者、専門家、技術者を表す書類は日本でご準備下さい。

無犯罪証明はベトナムに来てからでも実は取得できますが、取得までに2ヶ月程度かかりすぐに申請ができなくなります。