会社設立、ライセンス取得のご依頼を頂いた際、申請書類を当局に提出した後には、会社を運営する上で準備すべきこともアドバイス、サポートさせて頂いております。
設立後に会社として行わなければならないことに、会計、税務、人事、労務といったことがあります。
こちらに駐在される方は、これまでも会社運営に携わってきた方から営業が得意な方、技術が得意な方までいらっしゃいますが、これらのことも対応していかなければならなくなります。
できるだけ本業に集中できる時間を長くしていくためにも、現地の代表者が会社がすべきことをある程度把握し、設立当初から販売管理費を多く取れる場合を除き、どこまで社内で行いどこから外注に依頼するのかという線引きが大事になり、人材の雇用と外注を交えて取り組む体制をつくる必要があります。
会計系の会計帳簿の作成、月次決算書の作成、会計ソフトウェアへの入力に関しては、雇用するのか外注するのか大きい線引きの1つかと思います。
ただし、注意点としては、雇用する場合には、能力が本当にあるのかを見抜くのが難しい為、制作は自社で行っても当初は会計会社にチェックしてもらうなどの対策は必要になるかと思います。
会計系として投資局と投資局への報告書作成もありますが、雇用していれば社内で、外注でしていれば外注先への依頼となってくると思います。
税務系としては、主に4半期ごとに法人税、VAT(消費税)、個人所得税などがあります。
いずれにしても外注を利用する場合にも、やりとりする為の社内のスタッフは必要になりますので、そのスタッフのスキルをどこまで求めるかがまず考えることになるのではないかと思われます。
スキルとしては、語学力(日本語、英語)が使えるか、使える場合コミュニケーションレベルなのか会計、税務、人事、労務の専門用語など仕事ができるレベルなのかがまずあります。
専門用語を通訳できるレベルの場合、すでに実務もできる可能性が高いので、どのレベルまでできるのかを確認することで、配置先が決まりますが、コミュニケーションのレベルの方を採用した場合に何も実務ができなく苦労されているケース、すぐに違うスタッフを雇用しなければならないケースも見受けますので注意が必要かと思います。
人事労務系の給与計算、社会保険、健康保険、失業保険、組合費用などの手続きに関しては、社内で行った方が効率も良いので、最低でもこのくらいのスキルがあると良いかと思われます。